第18回 人間福祉学会2017 開催報告
2017年11月12日(日) 中部学院大学 各務原キャンパスにて開催いたしました。
午前午後のべ183名ものの参加者がありました。
テーマ「保育・教育における福祉を深める」
今回の大会は3点の特徴がありました。
1点目は、例年2日間開催であったものを1日間にコンパクトにまとめて開催致しました。
2点目は、参加者の希望者に学校心理士更新ポイントをつけたこと。
3点目は、懇親会にアーティストをお招きした点です。
1日開催でしたが、大変充実した中身の濃い大会になったと思います。
参加していただきました皆様には改めて御礼申し上げます。
口頭発表・ポスター発表
口頭発表は3会場で合計15本の発表、ポスター発表は5本の発表がありました。 3会場ともほぼ満席状態で、教育や福祉に関わる幅広い研究・実践発表にフロアからも活発な質疑応答がありました。
また、ポスター発表でも発表者のプレゼンに様々な角度からの質問等があり、大変充実した研究発表会となりました。
今回の発表会場には福祉・教育を学んでいる多数の大学生の参加もありました。今後、福祉・教育分野で活躍する学生にとっても大変勉強になった大会でした。
基調講演
竹下氏は「日本で育つすべての子どもに良き日々を!-進化発達支援論が目指すもの-」というテーマで、独自の支援論を述べました。
人間の発達を関わる3つの力として、「進化の力」「環境の力」「社会・文化・教育の力」を挙げました。
これまで自身が取り組んできた人間を含む霊長類の比較発達行動研究に対する新しい考察を加え、高知県立のいち動物公園の障害があるチンパンジーの事例を紹介しながら、主体と環境との相互作用やその重要性が述べられました。
進化という長期的で幅広い視野をもちながら、環境を豊かにし(エンリッチメント)、時代を生きる主体が自由に表現・発信するためには、多様性の尊重と制度的保障が不可欠であることを主張されました。
シンポジウム
本シンポジウムでは、「保育や学校における発達支援・家庭福祉―多様な専門職の連携―」をテーマに、医療・福祉・心理の側面から3名のシンポジストから実践報告と問題提起が行われました。
3つの演題で提供されたのは、多様なニーズをもつ子どもたちとその家族に対する、地域の医療、福祉、教育機関、行政等の多職種連携での支援の事例でした。各専門職と緊密な連携をとりながら、子どもとその家族を「包括的に」支援する体制が必要であると確認されました。
懇親会
その後の懇親会も学会会場で開催しました。古田理事長のごあいさつから始まり、三上副理事長の乾杯の後、歓談の時間に移りました。
今回の懇親会では、ピアノパフォーマー、トイピアニスト、ピアニストのウーーノ氏をお招きし、トイピアノの生演奏をしていただきました。
ウーーノ氏によるトイピアノの素敵な生演奏や共演者のエリーゼさん(笛と太鼓の達人)とのコラボレーションは懇親会を大いに彩り、和やかな懇親のときをもつことができました。