第8回 人間福祉学会2007 大会スケジュール
テーマ:「福祉イノベーション25-福祉がリードする人と技術との共生-」
Innovation 2025-The possibility of harnessing technology for human well-being-
開催趣旨
人間福祉学会は、2000年の第1回の大会以来、人間理解に基づく人間支援のあり方を、テーマを変えて探求して来ました。今回は、2025年における人間福祉のあり方に焦点をあて、規模の大きさと質の高さに対応できる人間支援の方策を探求することになりました。人間の幸福・豊かさに寄与することは、全ての領域・分野の学問、公共、企業活動に共通するものであるとの考えに基づき、福祉サイドからどのように連携を推進し福祉イノベーションを創出するかを考える機会にしたいと企画しました。
日本は、少子化と長寿命化とが相俟って世界に類を見ない速度で、高齢化社会、高齢社会を経て、超高齢社会を迎えようとしており、日本福祉は経験の無い課題、最早手本とする課題解決策のない状況に直面しております。この間、日本人の生活は、量的な豊かさの追求から、質的な豊かさの追求へと大きく様変わりしました。また、人口動態の観点からは、2007年問題と称されてきた団塊世代の動向に注目が集まっております。戦後の荒廃期に生を受け、日本の発展の担い手として目覚しい活躍を遂げた多くの人材が、2025年には80歳を前にして、具体的な福祉ニーズの発信者へと転換することが予測されます。「終生に渉って社会貢献できる能力と意欲を維持し、心豊かに暮らすための支援」という福祉ニーズは、規模の巨大さと質の高さという特質を持っております。
こうした状況の中、厚生労働省では、より高度な専門知識と技術を具えた人材の確保を目指して、昨年より福祉専門職の資格制度の見直しが開始されました。これは、支援する側の人材再開発ですが、支援を受ける側にも変革の精神が必要と考えます。即ち、自身がライフスタイルをデザインし、支援リソースの導入・活用により自立的生活期間の拡大・伸長を図ることが、真の自己実現の達成に繋がると考えるからです。リソースの創出・提供側とリソースの導入・活用側とのバランスの良い双方の活動が求められます。
具体的には、内外から第一線でご活躍の研究者をお招きし、人間理解に基づく人間支援を目的とした、人と技術との調和・共生・融合に関する研究成果の発表に加え、研究成果のデモ及び展示物に接して頂ける機会を設けました。これらを通して、福祉関係者のみならず一般の多くの人々の理解を深め、専門領域を越えた連携推進の可能性について考え、意見交換できる交流の場にしたいと考えます。公開講演では、人間福祉の将来を考える中で、人と技術との共生による希望・期待に加え、楽しさ、豊かさをも感じて頂ける企画になりました。多くの皆さんとの交流を通して、世界に誇れる人間福祉の実現を目指して、福祉イノベーションのスパイラルを一歩ずつ高めて行きたいと思いますので、奮ってご参加頂きますよう御願い申し上げます。
「第1日」2007年11月17日(土)9:10~
会場:岐阜グランドホテル
9:10 | 開会式
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9:30 | 12:00 |
国際シンポジウムエルゴノミクスによる福祉の展開-具体的な方法、事例、ならびに製品例
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12:00 | 13:00 |
昼食 |
13:00 | 17:40 |
講演会基調講演(13:00~) 「人間福祉と先端技術-ロボットが街を歩く日から20年、ホームロボットと暮らす日-」
特別講演1(14:10~) 「夢開く人と技術との共生-スーツ型ロボットHALの開発を通して-」
特別講演2(16:00~) 「福祉支援技術・機器の研究開発における障害者の役割と権利」
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18:00 | 懇親会会場:ルミエール |
「第2日」2007年11月18日(日)9:10~
会場:岐阜グランドホテル
9:10 | 研究発表セッション1 会場:ローヤルシアター セッション2 会場:鳳凰の間(東館2階) |
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12:00 | 13:00 |
昼食昼食時:人間福祉学会総会(12:20-12:40)会場:鳳凰の間 |
13:00 | 16:00 |
公開講演講演1(13:00~) 「人生を豊かにする人と技術との共生-人工筋肉の開発を通して-」
講演2(14:10~) 「人と技術との共生の楽しさ-ロボットミュージアムの運営を通して-」
講演3(15:00~) 「人間福祉と心の豊かさ」~福祉施設・美術館の連携~
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16:00 | 閉会式
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