人間福祉学会

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第9回 人間福祉学会2008 大会スケジュール

テーマ:「社会福祉の新秩序 -福祉制度改革の検証-」

開催趣旨

第9回大会チラシ
第9回大会チラシ

社会福祉の使命は、全ての人々の暮らしを守り安心で豊かな社会を実現する事にある。しかし、21世紀に入って人々の暮らしは不安定さを増している。とりわけ「格差社会」に代表される、低所得者層、非正規雇用、年金未加入者などの増加、山間過疎地域の生活崩壊、精神的身体的疾患、社会的孤立を受ける者の増加など、私達の生活を取り巻く環境は確実に厳しくなっている。
他方、社会福祉は、90年代の社会福祉基礎構造改革によって社会福祉関係法・制度の改革が大きく進み、市場原理に基づく新しい「介護システム」や「自立支援システム」など、契約による福祉サービスの利用が推進されてきた。ここで私達は、あらためて社会福祉基礎構造改革を進めてきたこの10年余を振り返ってみる必要がある。社会・経済・政治が激動する中にあって、社会福祉は如何なる役割を果たしてきたか。
また、21世紀に向けて、社会の変化に対応した社会福祉の新しい秩序をどのように構築するか検討が求められている。
「秩序」とは、物事の正しい順序・筋道を指している。
本学会は、これまで「人間福祉」の理念を掲げて、社会福祉の制度、実践、運動をめぐる議論を行ってきた。更には、人間の幸せを基軸にした保健・医療・教育、まちづくり・経営・人間工学など生活関連分野との統合化を試みきた。21世紀の社会福祉には、このような幅広いアプローチが求められている。他分野との連携や統合化が求められている時代であるからこそ、社会福祉のアイデンティティーの確立が必要である。これを機会に、実践者、制度・計画立案者、そして研究者、学生、市民らが、大学の内外から集い、研究発表と議論を通して交流が進むことを心から期待している。

会場:中部学院大学関キャンパス

10:00
開会式
開会挨拶
岡本 健(人間福祉学会理事長・中部学院大学学長)
歓迎挨拶
岐阜県・関市
10:30
|
12:30
講演会

基調講演(10:30~)

「社会福祉からみたセイフティネットの危機と課題」

講師
大友 信勝(龍谷大学大学院社会学研究科 教授)

特別講演1(12:00~)

「高福祉を守り経済成長をとげるデンマークの発想」

講師
片岡 豊(デンマーク研究所)
12:30
|
13:20
昼食
13:20
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16:20
国際シンポジウム

社会保障改革の評価とこれから-地域・暮らしの視点から-

シンポジウムの目標
ここ10年ほどの間に次々と進められてきた社会保障・社会福祉の改革は、いまも改革途上の中にある。しかし、持続可能な改革になっているかといえば甚だ疑問である。予算の削減と利用者負担の増大、対象要件の規制強化など、安心で豊かな社会生活には程遠い状況がある。また、経済社会、地域の変化によって、新たな福祉問題も生じるようになってきた。年金、医療、福祉、介護、公的扶助など、セイフティネットとなる社会保障制度は如何にあるべきか、公と私、国と地方、行政と民間、給付と負担など、そのありようについて、国際的な動向を踏まえて考える。
コーディネーター
平野 隆之(日本福祉大学 教授)
シンポジスト
  1. ニコライ・ワメン(Nicolai Wammen、オーフス市長、デンマーク)
    「尊厳を守る地方自治体の理念と挑戦
    -オーフス市における福祉・医療・教育行政の取り組み-」
  2. 金範洙(キム・ブンス、平澤(ピョンテク)大学、韓国)
    「韓国と日本の福祉改革・その類似と相違
    -韓国が当面している介護問題と対策-」
  3. 伊藤 善典(内閣参事官)
    「ブレア政権の医療福祉改革から学ぶもの」
16:30
|
17:00
講演会

特別講演2

講師
平野 隆之(日本福祉大学 教授)
「福祉改革と社会福祉研究の視点」
18:00
|
19:30
懇親会

会場:中部学院大学 コミュニケーションホール(仮称)

本年10月、中部学院大学関キャンパスに完成する「コミュニケーションホール(仮称)」、真新しいホールを使って懇親パーティーを行います。講師、参加者との交流を深め、楽しいひと時をお過ごしください。アトラクション交渉中。

会場:中部学院大学関キャンパス

9:10
研究・実践発表

研究発表

会場
セッション1:10401教室
セッション2:10403教室
セッション3:10302教室

実践発表

会場
10202教室
12:00
|
13:00
昼食

昼食時:人間福祉学会総会(12:20-12:40)

13:00
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16:10
公開講演

中部学院大学オリジナル企画

中部学院からの『発するトーク』
「安心して暮らす権利は 制度改革によって保障されるのか」

コーディネーター
阪野 貢(中部学院大学 教授)
発表者
  1. 濱島 淑恵(中部学院大学 講師)
    「地域福祉権利擁護事業(日常生活自立支援事業)の現状と課題
    -岐阜・愛知・京都におけるアンケート調査より-」
  2. 福地 潮人(中部学院大学 准教授)
    「障害者の『自立』と地域福祉のガバナンス
    ~スウェーデンの事例から~」
  3. 尾里 育士(中部学院大学短期大学部 講師)
    「外国籍住民の地域生活にみる課題
    ~岐阜県の日系ブラジル人の生活実態調査から~」
  4. 大井 智香子(中部学院大学短期大学部 准教授)
    「過疎地域における住民活動の現状と課題
    ~市町村合併により広域化した地域での聞き取り調査から」
15:00
記念講演

「地域福祉の展望-住民と行政の協働による新しい福祉への期待-」

講師
大橋 謙策(日本社会事業大学 学長)
16:10
閉会式
閉会挨拶
飯尾 良英(「人間福祉学会 2008 in 関」大会長 中部学院大学短期大学部)